ワタシのお仕事

本日は休館日にてお休み。ちなみに明日も月に一度の整備休館日。
利用者の方々には申し訳ないなぁと思いつつ、
館の清掃や展示物の保守点検など、
お客様がいらっしゃるとなかなかできない作業もたくさんあるものですから
なにとぞご理解いただきたいところであります。

特に当館の場合は小さい子どもさんが直接触れるハンズオン形式の展示物が多いため
展示物のちょっとした整備不良や不具合でも大きな事故に繋がる可能性がありまして。
こういう小さい子どもさんに接する仕事に就いてからよくよく実感するのですが、
彼らの想像力・発想力そして行動力は良い方にも悪い方にも大人の想像を凌駕します。

「ちょ、なんでこんなこと考えるかなぁ…こんなこと普通やらんだろうに」
「おいおい、どーいう使い方したらこんな壊れ方するんだ?」

なんて事は日常茶飯事でして、だからこそできる限りの事はやらなければなりませんし、
そうした上でさらに色々な事に注意を払いながら子どもたちとは接していかねばなりません。
ある種、適当な部分があっても「ま、たぶん大丈夫だろう」で済ませられ、
実際問題、それで全くもって上手くまわっていた前の職種と比べてもこれは大きな違いです。
今にして思えば、大人相手ってのはなんて楽なんでしょう。
とりあえずルビをわざわざ振らなくて済むだけでも相当楽なもんです。小さいですか小さいですね。

なんとなーく、「子どもを相手にする仕事ってのは大変そうだなぁ。ジャリは言う事聞かねぇし」
くらいに思っていたものがここにきて、「いや、先生とか保育士ってのはこりゃ本当に大変だぞ。
目に見えない部分でどれだけ神経使ってんのかハンパねぇぞ」という認識に変わった次第でございます。
ちょっと考えればわかりそうなものの、実際に自分がその立場になって初めて気が付きました。情けない。

さて、思い切り話が逸れましたが今日のワタシはお休みでした。
何をしていたかというと、1日ずっと実験教室のプランの練り直しです。
今週末にワタシが先生を務める実験教室があるのですが、
そのシナリオを書いたり、予定している実験が上手く行くか何度も試行したり、そんな日でした。
元々文系でしたし、取った学位も経済学士、社会教育主事の資格はあれど学芸員資格も持ってないワタシが
何の因果か理系なお仕事に就いてしまったわけで、正直理科なんて完全素人レベル。
資料を漁ったり学習指導要領を読んで教育効果を考えてみても
自分のやりたい事があっているのか間違っているのか、効果があるのかないのか、
そして何より参加してくれる子どもたちが喜んでくれるのかどうか、およそ確信が持てません。
怖いです。子どもたちは大人に比べて反応がダイレクトですし、ストレートに感情を表現してきますからとても怖いです。
そんな時に自身を支える後ろ盾となり得る専門知識すらないワタシにとって残された道は
とにかく勉強して、何度も試行して、他の人に繰り返し見てもらってダメだしされながら自信を付けていくほかありません。
それは物凄くしんどい作業なんですが、不思議と嫌ではなかったりします。
展示物の保守作業や経理の方がはるかに楽なのに、
むしろそっちの仕事のほうは全然モチベーションがあがりません。それはそれでいけないのですが。

思うに、今までの仕事はコーディネーターとして裏方に回る仕事が常でした。
たまーにイベントの司会や研究大会の発表の機会とかもありましたが、それは突発的なもんでして。
基本的にはセミナー・イベントを企画して、講師やスピーカーを探してきて、人を集めて「場」を作るのがお仕事。
実際に講座・イベントが始まってしまえば後ろで見守るだけのお仕事。
良い講座やイベントであった場合、「あの先生は素晴らしいね」と言われても
「この企画者は素晴らしいね」なんて言われる事はまずありません。
それでも自分なりには満足感も有りましたし、この講座やイベントが上手くいったのは
俺のコーディネートが良かったからだという自負も少なからずありました。

ただ、それを何年も続けてるうちに自分でも少しだけ前に立ってみたくなってしまったのかもしれません。
自分で「場」を作って、自分で「場」を動かしていく事への憧れと言いましょうか、
単純に言えば「俺にも何かやらせろ、もうちょい目立つ方向で」という事なのでしょう。たぶん。

だから今やってる仕事は、本当にしんどくて0から勉強しなければいけないことがたくさんあって
時々「仕事とかなくなっちゃえばいいのに」とか「あんな館燃えちまえ」とか愚痴を吐いてしまったりもするんですが
なんと言うか…今まで以上に熱を持って臨めている様な気がするのです。
「やらせろ」って思ったことが「やらせてもらえる」職場なので。

たぶん今のままのプランだと明日の身内プレ実施の際にボロボロにダメ出しされるんだろうなぁという気がしますが、
それも糧にしつつ、なんとか週末の本番までには少しでも良い物を練り上げれたらと思います。

待ってろよ、クソガキども。週末にはお前らを心底驚かして楽しませてやるからな。

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